いつもどこかに痛みを感じるバイオリン弾きのためのブログ

アレクサンダー・テクニークでラクになる日々

つぶやきながら弾く?!~ケン先生

必要なのは、アクションでした。

こんにちは!バイオリンのMiyukiです。


「曲の難しいところに来ると楽譜に没頭してしまって
上手くいかないんです」
クラスで相談しました。

一度弾いてみると。
外すかなあ…と思った途端、
くじけて曲が止まってしまいました。

「幸い弦楽器は、話しながら弾くことができるので…」
と、ケン先生は言います。

「試しに
”てきとー”
ってつぶやきながら弾いてみて。」

…ええー?!

なんだか、すごいヘンな人になりませんか?!(笑)
と心配しつつ、やってみると。

曲の難しいところで身体を縮めずに済みました。
弾いているうちに、「ここでつぶやいとけば、乗り切れそう!」
というタイミングがわかってきました。
さっきよりずっとラクに弾けます。

つぶやくこと自体が難しくなってきて
最後の方は黙って弾いていましたが、
その頃には「てきとー」と思うだけでも効果がありました。

「今度は
”全体性”
ってつぶやきながら弾いてみて」

全体性というのは、
ココロもカラダもひっくるめた自分ぜーんぶ、
というような意味です。

これはものすごく効いて、
開放弦の響きが増し、腕の動きも良くなりました。

なぜ?

先生の解説、1つ目は:
「失敗を危険なものとしてとらえると、固まってしまう」
これは、生存の危機に備える、身体の自然な反応です。

「てきとー」とつぶやくことで、「失敗しても安全」とわかります。
固めるのをやめることができて、
身体が自由に動いて、弾きやすくなったのです。

解説の2つ目は:
「持っているスキルより少し上のことを要求されている時
つい、部分に注目してしまう」

そういえば音を外したところは
音程や弓使いに全力で注意を向けていました。

じゃあ注意を向けるのをやめればいいかというと…
何かを、ただやめることはできません。
できるのは、代わりに他のことをすること。

演奏している自分全体を思い出すために、
「つぶやく」という代わりのアクションが役に立ったのだと思います。

つぶやきながら弾く。
結構大変で、結構面白くて、効果ありました(^^)