手の形は、物が決める~①指の受動的可動性
「じゅどうてきかどうせい」ってなんでしょう?
「自分の意思では動かせないけれど、力が加わればできる」
そんな動きが指にはあります。
ためしに、左手の人差し指を回してみてください。
回すって、円を描くのではなくて、
人差し指自体を回転させるんです。
…できませんよね。
では今度は、右手で左手の人差し指を持って
ひねるような感じで回してみてください。
…結構回るのがわかりますか?
指は自分からは回転できないけれど、回されれば回るのです。
他に、指をめいっぱい反らした後、
反対の手を添えて行うともっと反る、といったこともそうです。
このように指が「受動的」に「動ける」ことで、
楽器を握ったり押さえたりする作業を、繊細に微調整してくれます。
小さい動きと思いきや、
知っているのといないのとでは大違い!
バイオリンについて見てみましょう。
指の第一関節から先は、自分の意思では横方向に動かせません。
でも、動かせば動きます。
これ、ビブラートの時に起きている動きだと思いませんか?
というわけで、プランをご紹介します。
<曲を弾くために>
(頭が動けて自分が全部ついてきて)
「左手の指先が必要なだけ動けるようにしてあげよう」
指の受動的可動性が、
豊かなビブラートを助けてくれますよ♪
「手の形は物が決める」については、実践編を次回書きますね。